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超音波洗浄機の3つの作用とは?


超音波洗浄機とは、人間の耳には聞こえない超音波を利用して水や洗浄液を振動させることで、洗浄したいものに付着している汚れを落とす機械です。これから業務用の超音波洗浄機の導入をお考えであれば、実際に使用し始める前に一体どのような仕組みであるのか、ということについてきちんと理解しておく必要があります。超音波洗浄機が汚れを落とす仕組みの中で重要な3つの作用についてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

キャビテーション
超音波洗浄機が汚れを落とすための作用として、まず上げられるのがキャビテーションです。キャビテーションとは、超音波によって液体の中で起きた流れに加わる圧力に差が生まれ、それによって短いスパンで泡が発生し、消滅することを繰り返すのですが、その現象のことをキャビテーションといいます。この、消滅する際の破裂で起きる衝撃波を利用して汚れを落とすことをキャビテーション効果といいます。
液体に超音波が当てられると、液体が大きく揺れて圧力が強くかかる部分と弱くかかる部分が生まれます。圧力が低いところには小さな真空の隙間が生まれます。そこに再度強い圧力がかかることによって押しつぶされて破裂し、衝撃波が発生します。この衝撃波はとても強力で、アルミ箔に数秒で穴を開けることが出来るほどです。ですから、頑固なよごれや油汚れ、範囲の広い汚れも落とすことが出来ます。
洗浄機で使用する周波数が低くなればなるほどキャビテーションが大きく発生しますので、破裂する際の衝撃波も大きくなります。そして周波数が高ければ高いほどキャビテーションは小さくなり、衝撃波も小さくなります。

加速度
業務用の超音波洗浄機で汚れを落とすために発生する作用として、分子の加速度というものもあります。液体に超音波が当たると、液体の分子が振動します。その分子の振動スピードがどんどん加速していくことで力が生まれ、その力が洗浄するものにぶつかることで汚れを引き剥がして落とします。
使用する周波数が高ければ高いほど、加速度が高まり発生する力が強くなりますので、より細かい部分の汚れも落とすことが出来ます。ムラがなく、対象物に与えるダメージも比較的小さいので精密機器などのデリケートなものの洗浄にも向いています。
基本的には、キャビテーションによって洗浄したいものの表面に付いた汚れを引き剥がして落としたあとに使用されるものですので、加速度による力のみでは頑固な汚れや範囲の広い汚れを落とすことは出来ません。

物理化学的反応促進作用
超音波洗浄機で汚れが落ちるのは、物理的な作用と洗浄液の化学的な作用が上手く組み合わさることが洗浄効果を引き出しているからです。物理的な作用とは前で説明したキャビテーションや分子の加速度、そして超音波により洗浄液の中に発生する直進流などのことを言い、これらが洗浄したいものに付着している汚れを落として、消滅させます。そして化学的な作用とは洗浄液そのものの化学的な力や、超音波による化学反応の作用のことを言います。
超音波を当てることによって化学反応が促進され、より汚れを落とす力が強くなります。超音波洗浄機による洗浄においては、この物理的な作用と化学的な作用のどちらも必要なものであり、どちらかが欠けてしまっても上手く作用することが出来ません。物理的に汚れを落として、化学的な反応により汚れを完全に取り除くという2つの力の相乗効果が、超音波洗浄機の高い洗浄能力を支えているのです。
超音波洗浄機は、超音波を利用して汚れを落とす機械であるという認識は多くの人にあるでしょう。ですが、実際に超音波を使用することによってどのような作用が起こっていて、どのように汚れを落としているのかということをきちんと理解している人はなかなかいないかと思います。
実際に業務用の超音波洗浄機を導入して使用していくのであれば、その仕組みというのは必ず理解しておくべきですので、今回ご紹介した3つの作用をきちんと理解するようにしましょう。それによって、より適切な超音波洗浄機を選択することが出来るようになり、効果的に機械の使用も出来るようになるでしょう。