超音波洗浄機を周波数でお選びならMr Sonic Cleanerにお任せ

超音波洗浄機とは

超音波を発生させ洗浄する超音波洗浄機は従来の洗浄方法では落とせなかった汚れを洗浄することが可能で、日用品から自動車工業、機械・金属工業、電機工業、金型工業、整備関連工業、歯科・医療分野、製薬工業、食品工業、電子・光学工業、化学・紡績業、化粧品工業、清掃業、リサイクル業まで幅広い分野で使用されています。

超音波洗浄機の仕組み

超音波洗浄機は、その名の通り、超音波を使ってものを洗う機械で、通常の水流などを使う洗浄装置よりも洗浄能力が高いと言われています。そんな超音波洗浄機に使われている「超音波」、名前はよく聞きますが、どのようなものなのでしょうか?
普通の音は、波を描いて空気中を進んでいきますが、この波の長さ(波形の1つ目の山の頂点から次の山の頂点までの距離)を数字で表したものが周波数です。
人間の耳で聞くことのできる周波数の音は限られており、通常、私たちに聞こえている音は個人差も多少あるものの20Hzから2万Hz(20キロHz)くらいと言われています。
超音波洗浄機は、人間の耳には聞こえない高い周波数帯(2万Hz以上)の超音波を利用して、洗浄を行います。液体の中にある気体の分子は、超音波で圧力をかけると、圧縮と膨張を繰り返し、最後にははじけて壊れます。このはじける時の衝撃波が被洗浄物に付着した汚れを落としてくれるのです。
超音波洗浄機は、主に汚れが落ちにくい工業用機械の部品や半導体、精密機器の洗浄などに利用されていますが、身近なところだと眼鏡専門店の店頭などに置かれている眼鏡洗浄機なども、この超音波洗浄機が使われています。

超音波洗浄機の3つの作用

① キャビテーション

超音波洗浄機が汚れを落とすための作用として、まず上げられるのがキャビテーションです。キャビテーションとは、超音波によって液体の中で起きた流れに加わる圧力に差が生まれ、それによって短いスパンで泡が発生し、消滅することを繰り返すのですが、その現象のことをキャビテーションといいます。この、消滅する際の破裂で起きる衝撃波を利用して汚れを落とすことをキャビテーション効果といいます。 液体に超音波が当てられると、液体が大きく揺れて圧力が強くかかる部分と弱くかかる部分が生まれます。圧力が低いところには小さな真空の隙間が生まれます。そこに再度強い圧力がかかることによって押しつぶされて破裂し、衝撃波が発生します。この衝撃波はとても強力で、アルミ箔に数秒で穴を開けることが出来るほどです。ですから、頑固なよごれや油汚れ、範囲の広い汚れも落とすことが出来ます。 洗浄機で使用する周波数が低くなればなるほどキャビテーションが大きく発生しますので、破裂する際の衝撃波も大きくなります。そして周波数が高ければ高いほどキャビテーションは小さくなり、衝撃波も小さくなります。

② 加速度

業務用の超音波洗浄機で汚れを落とすために発生する作用として、分子の加速度というものもあります。液体に超音波が当たると、液体の分子が振動します。その分子の振動スピードがどんどん加速していくことで力が生まれ、その力が洗浄するものにぶつかることで汚れを引き剥がして落とします。 使用する周波数が高ければ高いほど、加速度が高まり発生する力が強くなりますので、より細かい部分の汚れも落とすことが出来ます。ムラがなく、対象物に与えるダメージも比較的小さいので精密機器などのデリケートなものの洗浄にも向いています。 基本的には、キャビテーションによって洗浄したいものの表面に付いた汚れを引き剥がして落としたあとに使用されるものですので、加速度による力のみでは頑固な汚れや範囲の広い汚れを落とすことは出来ません。

③ 物理化学的反応促進作用

超音波洗浄機で汚れが落ちるのは、物理的な作用と洗浄液の化学的な作用が上手く組み合わさることが洗浄効果を引き出しているからです。物理的な作用とは前で説明したキャビテーションや分子の加速度、そして超音波により洗浄液の中に発生する直進流などのことを言い、これらが洗浄したいものに付着している汚れを落として、消滅させます。そして化学的な作用とは洗浄液そのものの化学的な力や、超音波による化学反応の作用のことを言います。 超音波を当てることによって化学反応が促進され、より汚れを落とす力が強くなります。超音波洗浄機による洗浄においては、この物理的な作用と化学的な作用のどちらも必要なものであり、どちらかが欠けてしまっても上手く作用することが出来ません。物理的に汚れを落として、化学的な反応により汚れを完全に取り除くという2つの力の相乗効果が、超音波洗浄機の高い洗浄能力を支えています。

他の洗浄機との違い

前述しましたが、超音波洗浄機は他の洗浄方法と比較すると、遥かに高い洗浄能力を持っています。

通常の洗浄方法だと、機械部品などを切ったり、削ったりなど、加工する時に出る細かい金属の粉、工場内の埃、そして油分を洗い落すことができません。特に形が複雑な部品などは目に見えない場所もあり、通常の水を使った洗浄方法では、水流が入り込まないこともあり、どんなに強い洗剤や水流を使って洗ったとしても、すべての汚れを落とすことはできないのです。
しかし、超音波洗浄機ならばしつこい汚れがどんなに狭い場所に付着していても、細かい気体分子が入り込み、はじける時の衝撃波で洗い落としてくれるのです。 しかも、通常の洗浄方法に比べると、短い洗浄時間で綺麗にすることができ、さまざまな汚れに対応できるのが超音波洗浄機の特徴です。

これらの特徴から超音波洗浄機は、他の洗浄機よりも業務用の洗浄に向いているということがわかります。

周波数で異なる洗浄効果

超音波洗浄機は周波数によって洗浄の効果や洗えるものが変わってきます。
周波数については前述していますので、超音波がどれくらいの周波数かはすでにご存知かと思います。
それでは、超音波の周波数ごとの洗浄能力について見ていきましょう。

まず超音波とされる20kHzよりも少し高い周波数の28kHzでは金属部品や樹脂などの油の洗浄に、40kHzでは液晶ガラスや精密金属の洗浄に、100kHz前後では高精密機器、ハードディスク、CPS基盤、光学レンズ、シリコンウエア、集積回路等の洗浄に使用されます
上記は一例ですが、周波数ごとに主にこのような用途で洗浄が行われます。

購入する際には、自身が何に対して洗浄を行いたいのかを明確にしておかなければ、周波数の違いによって期待していた洗浄効果を得られない可能性もありますので、注意が必要です。
工場内で活躍することの多い超音波洗浄機ですが、業務用として購入の際には超音波洗浄機がどのようなもので、周波数帯によって落とせる汚れが変わってくるというポイントは押さえておく必要があります。

詳しくは周波数の違いについて(28kHz/40kHz/80kHz/120kHz)をご覧下さいませ。