ULTRASONIC FREQUENCY GUIDE

超音波洗浄機の周波数の違いと選び方

卓上型から工業用・業務用超音波洗浄機まで、周波数によって洗浄力や適した洗浄対象が大きく変わります
洗浄アイテムの材質・形状・汚れの種類に合わせて最適な周波数を選ぶことが重要です

① 周波数比較図

超音波洗浄機の周波数による洗浄力と精密性の違い

② 周波数比較一覧

数値(kHz)が低いほど強力な洗浄に適し、数値(kHz)が高いほど精密な洗浄に適しています
下記の比較表を参考に、ご使用用途に適した周波数をご確認ください
周波数 特徴 主な用途 注意・ポイント
28kHz 最も強力なキャビテーションで頑固な汚れに適しています 自動車部品・工具・治具・金属加工部品 アルミ・真鍮・銅は長時間洗浄に注意
40kHz 最も汎用性が高く、幅広い用途に適しています 一般部品・治具・工具・フィルター 最も普及している周波数
一般的な洗浄用途で迷ったら40kHzがおすすめ
68kHz 40kHzより精密で、80kHzより洗浄力が高い中間帯 精密金属部品・細穴部品・医療器具・ガラス器具 洗浄力と精密性のバランスに優れています
80kHz 微細な汚れや細部の洗浄に適しています 電子部品・コネクタ・微細構造部品・微細メッシュフィルター 40kHzより精密で、微細異物の除去に適しています
120kHz 非常にデリケートな部品の高精度洗浄に適しています 光学部品・電子部品・半導体関連部品・研究器具 微細異物・微粒子・埃などの除去に適しています
200kHz 超精密洗浄・サブミクロン粒子の除去に適しています 半導体・MEMS・精密電子部品・研究用途 極めて微細な異物や粒子汚染の除去に適しています

③ 周波数別詳細解説

卓上型から工業用・業務用超音波洗浄機まで、用途に応じてさまざまな周波数が採用されています
各周波数の特徴や適した洗浄物、汚れの種類をご確認ください

28kHz|強力洗浄向け

特徴 超低周波帯で大きなキャビテーションを発生させ、最も強力な洗浄力を発揮します
頑固な油汚れや付着物、粗い粒子の除去に適しています
適した洗浄物 自動車部品・工具・金属加工部品・治具・駆動部品・エンジン部品など
汚れの種類 切削油・グリース・カーボン・スラッジ・金属粉・研磨粉・泥汚れなど
注意事項 アルミ・真鍮・銅などの軟質金属は、表面への影響を確認しながら短時間で洗浄してください
ガラス・セラミックなど衝撃に弱い素材は、強いキャビテーションにより欠けや損傷が生じる可能性があるため、28kHzでの洗浄には注意が必要です
関連モデル より幅広い洗浄用途に対応したデュアル28/40kHzモデルもございます

40kHz|標準洗浄向け

特徴 低周波帯で、28kHzより素材への負担を抑えた洗浄に適しています
最も一般的な周波数で、一般的な油汚れ・切粉・粉塵などの洗浄に幅広く対応します
適した洗浄物 自動車部品・工具・治具・金属フィルター・樹脂部品・金属加工部品など
汚れの種類 油汚れ・埃・軽度の錆・切粉・研磨粉・指紋・フラックスなど
注意事項 最も普及している周波数です
一般的な洗浄用途で迷ったら40kHzがおすすめです
関連モデル デュアル28/40kHz・デュアル40/80kHz・デュアル40/120kHz・トリプル40/80/120kHzモデルもございます

68kHz|洗浄力と精密性のバランス

特徴 40kHzより衝撃が弱く、80kHzよりやや洗浄力が高い中周波帯です
一般的な油汚れや微粒子の洗浄に適し、洗浄力と精密性のバランスに優れています
適した洗浄物 精密部品・ガラス製品・アルミ部品・時計部品・医療器具・研究用途
汚れの種類 微細粒子・隙間汚れ・油分・埃など
注意事項 40kHzと80kHzの中間用途に適しています
関連モデル 単周波モデルのみ

80kHz|微細洗浄向け

特徴 中高周波帯で、40kHzより素材への負担を抑えた微細洗浄に適しています
微粒子や精密部品、複雑形状・細かな隙間の洗浄に適しています
適した洗浄物 電子部品・コネクタ・微細構造部品・微細メッシュフィルター
汚れの種類 微粒子・軽度の油分・埃・細かな隙間の汚れなど
注意事項 40kHzでは届きにくい細かな隙間や微細形状の洗浄に適しています
関連モデル デュアル40/80kHz・デュアル80/120kHz・トリプル40/80/120kHzモデルもございます

120kHz|高精密洗浄向け

特徴 キャビテーションが非常に微細になり、繊細な部品を優しく洗浄します
さらに微細な粒子や微細形状、高精度な洗浄が求められる用途に適しています
適した洗浄物 光学部品・医療器具・精密部品・半導体関連部品・研究用途
汚れの種類 微粒子・軽度の油分・埃・微細な隙間の汚れなど
注意事項 80kHzより高い精密性が求められる洗浄に適しています
関連モデル デュアル40/120kHz、デュアル80/120kHz、トリプル40/80/120kHzもございます

200kHz|超精密洗浄向け

特徴 極めて微細なキャビテーションにより、サブミクロンレベルの粒子除去に適しています
極めて高い洗浄精度が求められる用途に適しています
適した洗浄物 半導体・MEMS・超精密レンズ・研究用サンプル・微細電子部品
汚れの種類 サブミクロン粒子・極微細な粒子・微細な付着物など
注意事項 120kHzよりさらに高い洗浄精度が求められる用途に適しています
関連モデル 単周波モデルのみとなります

デュアル28/40kHz|強力洗浄+一般洗浄

特徴 1台で28kHzと40kHzを切り替えて使用できます
強力な洗浄から一般洗浄まで、洗浄物や汚れに合わせて周波数を選択できます
適した洗浄物 機械部品・金属加工部品・自動車部品・治具・工具など
汚れの種類 切削油・グリース・カーボン・スラッジ・油汚れなど
活用例 28kHzまたは40kHzを単独で使用するほか、28kHzで粗洗浄後、40kHzで仕上げ洗浄することも可能です

デュアル40/80kHz|一般洗浄+精密洗浄

特徴 1台で40kHzと80kHzを切り替えて使用できます
一般洗浄から精密洗浄まで、洗浄物や汚れに合わせて周波数を選択できます
適した洗浄物 精密部品・電子部品・コネクタ・医療器具・光学部品など
汚れの種類 油分・埃・微細粒子・隙間汚れなど
活用例 40kHzまたは80kHzを単独で使用するほか、40kHzで一般洗浄後、80kHzで仕上げ洗浄することも可能です

デュアル40/120kHz|一般洗浄+高精密洗浄

特徴 1台で40kHzと120kHzを切り替えて使用できます
一般洗浄から高精密洗浄まで、洗浄物や汚れに合わせて周波数を選択できます
適した洗浄物 一般工業部品・精密部品・電子部品・光学部品・半導体関連部品・研究器具
汚れの種類 一般的な油汚れ・埃・微粒子・軽度の油分・微細な隙間の汚れなど
活用例 40kHzまたは120kHzを単独で使用するほか、40kHzで一般洗浄後、120kHzで高精度な仕上げ洗浄をすることも可能です

デュアル80/120kHz|精密洗浄+高精密洗浄

特徴 1台で80kHzと120kHzを切り替えて使用できます
精密洗浄から高精密洗浄まで、洗浄物や汚れに合わせて周波数を選択できます
適した洗浄物 精密部品・電子部品・光学部品・半導体関連部品・研究器具
汚れの種類 微粒子・軽度の油分・埃・細かな隙間や微細形状の汚れなど
活用例 80kHzまたは120kHzを単独で使用するほか、80kHzで精密洗浄後、120kHzで高精度な仕上げ洗浄をすることも可能です

トリプル40/80/120kHz|多用途対応

特徴 1台で40kHz・80kHz・120kHzを切り替えて使用できます
一般洗浄から高精度洗浄まで、洗浄物や汚れに合わせて周波数を選択できます
適した洗浄物 一般工業部品・精密部品・電子部品・光学部品・研究用途
汚れの種類 油分・埃・微細粒子・精密部品の微細な付着物など
活用例 40kHz・80kHz・120kHzを単独で使用するほか、40kHzで一般洗浄後、80kHz・120kHzで段階的に仕上げ洗浄することも可能です

④ 周波数選びのポイント

周波数は、汚れの種類や洗浄物の材質・形状・精密度に合わせて選ぶことが重要です

頑固な汚れ・重汚れ

頑固な油汚れや固着した付着物には28kHz、一般的な油汚れや切削油には40kHzがおすすめです
※28kHzはキャビテーションが大きく洗浄力が高い反面、薄肉部品や細かな形状の洗浄では、40kHz以上の周波数が適している場合があります

迷った場合

一般的な洗浄には、最も普及している40kHzがおすすめです
幅広い洗浄物や汚れに対応できます

精密部品・電子部品

微細な粒子や複雑形状・細かな隙間の洗浄には68kHz〜80kHzがおすすめです

光学・半導体・研究用途

より高精度な洗浄が求められる場合は120kHz〜200kHzがおすすめです

⑤ ご使用前の注意事項

※周波数別の用途例は一般的な目安です。材質・形状・汚れの種類によって最適な周波数は異なります
※アルミ・真鍮・銅などの軟質金属は、低周波(28kHz)での長時間洗浄により表面傷や曇りが発生する場合があります
※ガラス・セラミック・メッキ部品・樹脂・ゴムなどは、周波数や洗浄時間によってダメージが発生する場合があります
※洗浄物は洗浄槽に直接置かず、必ず洗浄カゴを使用してください
※周波数選びでお困りの場合は、洗浄物の材質・汚れの種類・サイズをご記載の上、お気軽にお問い合わせください